人が食事から栄養を得て、エネルギーを生み出す時、材料である栄養素ごとに効率が異なることが知られています。
脂肪がもっとも効率がよく、糖質がもっとも悪いことになっています。
じゃあ、脂肪をたくさん食べれば効率よくエネルギーを生み出して、元気な日々を送れるようになるはずではないでしょうか。
それだけではダメなのです。
糖質は効率が悪いだけでなく、その代謝にビタミンやミネラルを大量に浪費して他の代謝に悪影響を及ぼしているのです。
厚労省は半分以上を糖質からとることを推奨
厚生労働省による2020年版「日本人の食事摂取基準」によると、糖質、脂質 、タンパク質の3大栄養素の推奨バランスは、糖質50~65%、脂質20~30%、タンパク質13~20%となっています。
この資料を見ると、この比率は、まずタンパク質の必要量を算出し、それから脂質、そして足りないカロリーを炭水化物で埋めているとあります。
ある意味で糖質はカロリーの「埋め草」でしかないと厚労省が言っているようにも聞こえます。
糖質のエネルギー代謝の効率が悪い
糖質をエネルギーに変える「代謝」というプロセスには、2種類あるといいます。
ひとつめのプロセスは、特に効率が悪く、たくさんのビタミン・ミネラルを消費しながら、ほんの少しのエネルギーしか生みません。
ビタミンやミネラスの不足があると、このプロセスからはエネルギーを生み出すことができません。
この非効率的なプロセスを乗り越え、その後にさらにビタミンB1,B2などを消費して、ようやく細胞内でのふたつめのプロセスに入ります。
ふたつめは、ひとつめより効率的にエネルギーを生み出せるようですが、それでも脂肪酸と比較すると、3分の1程度のエネルギー量にしかなりません。
邪魔者は糖質
「長友佑都の食事革命」にも以下のような記載があります。
「カラダの主なエネルギー源は、糖質と脂質のふたつ。このうち、手っ取り早いのは前者だが、最終的にエネルギー効率がいいのは後者。」
効率のよい脂質の代謝をメインにできるように、脂質をたくさんを食べる。
こうした代謝のプロセスを実行する細胞の機能を高めるためにタンパク質もしっかり食べる。
そして、こうした活動をジャマする糖質の代謝をおさえるために、糖質を食べないようにする。
血糖値の乱高下や、インスリンの悪影響以外にも、糖質をおさえることがカラダのエネルギー、つまり元気を効率よく作り出すことにつながるのです。
コメント