前回の「振り返り編」では、80年代、90年代に新卒で入社した世代が抱える現在の状況を整理しました。
そんな40代後半から50代が抱える課題は一体何なのでしょうか。
50代の問題は役割と実態のギャップ
成果評価や厳しい昇格審査を経験していない50代には、明確な役割の変更を意識したことがない人が多いといえるでしょう。
技術畑にも経理にも人事にも。
一人で担当領域を抱えて長年やっている人っているじゃないですか。
そうした人は、どんなに長く会社にいて会社員してても、考える機会がないので、意識が育っていません。
考えてみたらそうですよね。
明確な成果指標がない中で仕事をしてきたわけですから。
昇格もある程度曖昧なもので決まっていきます。(それが年功序列ですね)
ところがです。
人事制度改革でバーンと新しい人事手法が会社に導入されました。
ある日から、現在の職層の能力があるのかないのか、吟味されることになります。
新しい人事は、能力不足であると判断したら、容赦なく教育研修に回したり、降格をすることになります。
そうした具体的な動きにならなくても、右から左からやったことのない業務が振られてくるようになります。
こうした改革は、早期退職と合わせ技で導入されます。
退職金を上積みしてやめるか、この状況でやっていくか、の二択です。
まずは現状維持でやっていく
あなたや、あなたの周りの50代で、こういう状況に晒されている人が実は多いのです。
のんびりしていた大企業でも、こうした波が職場を襲っています。
いきなり転職を考えることはあまりないでしょう。
でも50代でギャップを埋めるための努力をするモチベーションを持つことはかなり難しそうです。
一方、そのままでいることも難しそう。。
そんな状態の場合は、指摘を受けたスキルのうち、最もやりやすいものに取り組みましょう。
たとえば、あなたの課題が「問題解決スキル」の場合、チーム内の問題を見つけて、解決するプロセスを体験しましょう。
上司なりとしっかりレビューして、取り組む姿とスキルアップする姿を見せましょう。
複数の課題を指摘されていても、まずは一番の課題に取り組むわけです。
多くの場合、50代に対して全ての課題解決をしつこく求めることはあまりないでしょう。
上司は何を考えているか
上司だって人間です。
基本、さらなる上司にマネジメント能力を示すために、あなたに二択を迫ったり、指導をするわけです。
変化を示すことが大事です。
取り組んでいる姿を見せるだけでも。
係長以上の場合であっても、それは同じです。
役職に見合う業務が全てできていなくても、そのうちのひとつでも改善することです。
改善に取り組む人をはずしたり、しつこく指導はしません。
してきたら、それはパワハラになる可能性が高い。
それでも辛い状況になるときは
そういう状況に耐えかねてやめてしまう、、と言う人は私の周りにはいませんでした。
やはり50代の転職は障壁が高い、というところなのでしょう。
年功序列で上がってきた給与のこともありますので。
ただ、気持ちが辛くて、会社に出るのが辛くなってしまったら。
その場合は、辛いことを上司に伝えましょう。
体調が悪ければ、それも伝えましょう。
上司は必ず、状況を改善するはずです。
もしあなたの職場がブラックで、そうした改善を全く望めない場合は人事に相談しましょう。
それでもダメな場合は、その時初めて退職を考えることになります。
ただ、あなたが50代まで勤め続けた会社がそこまでブラックなことはあまりないでしょう。
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