今、あなたが勤める会社の業績はいかがですか。
働き始めた20年以上前と、社内の風土に変化はありますか。
私の会社は変わりました。経費は使えない、残業はできない、けど仕事は増えている。。。
だから若手から中堅、シニアまで疲弊しています。
そんな変化の中、定年を数年後に控えた50代が進むべき道には、どんなものが用意されているのでしょうか。
失われた30年間を補う
日本はここ30年間、国際的な経済競争から脱落している状況です。
賃金は横ばいです。先進国では日本とイタリアだけ経済力が停滞しています。
日本の場合、その大きな要因が日本の企業が、世界の大きな変化の波から取り残されていることにあると言われています。
どういうことか。
あらゆるWebのサービスは米国の独占状態です。GAFAなど。
コロナワクチンでは日本企業は早期対応できませんでした。
技術の変化や、ユーザー側の激しい変化について行けていないのです。
「30年間」と言えば、われわれ50代が社会人として過ごしてきた期間とほぼ同じ。
戦後の復興からバブルがはじけて、経済大国として世界を驚かせた日本の時代が終わりました。
その後の30年間がそのまま我々の30年間です。
我々世代のせいでは決してありませんが、
これを貧乏くじをひいた、と感じるか、みんな苦しんでいる中で、耐えてここまでやってきた!と自らを称えるか。
それは、その人それぞれの人生観ですが、忘れてはいけないは、これからあと50年間もう一度チャンスがある、ということです。
では、これからどうやって幸せな職業生活を送れるのでしょうか。
キャリア開発という概念を知らない50代
ここ最近、「キャリア自律」について考えています。
キャリア自律とは、「組織で働く個人が主体的に、当事者意識を持って、環境変化に対応しながら自身のキャリア形成に取り組むこと」です。
特にヨーロッパの企業で取り入れられている社内キャリアの考え方/制度のことです。
30年前から今に至るまで、日本国内では一般的ではありません。
低成長の大きな要因に挙げられながら、日本企業はこの考え方を取り入れられない状況が続いています。
キャリアを個々に考えさせると、優秀な人材が流出してしまう。
強力な人事権を手放すことにも抵抗があります。
そして何より、頭ではわかっていても、そうした施策を実行する世代に実感がないのだと思います。
必要性がわかっていても、看板だけかけかえて、キャリア自律「的」な施策を入れていく。
その本人たちにも、キャリアの概念が欠落しています。
50代は総合職として就職し、なんでもやります、どこへでもいきます、というスタンスで生きてきました。
自分でキャリアをデザインする、ということが体感できないのは無理からぬことではないでしょうか。
再雇用にしがみつくか
キャリアのデザインは知らない代わりに手に入れたものが終身雇用です。
平成の終わりから、大きな伝統ある企業が潰れてきましたが、それでもまだなんとか続いています。
おそらく終身雇用最終世代ではないでしょうか。
私の大学の同期も、転職者はとても少なく、皆定年まで働くようです。
国は、努力義務ながら70歳まで希望する社員を雇用することを企業に求め始めました。
55歳で役職定年して、60歳で定年。
それからの10年間を後輩のお手伝いに費やすだけでいいのか、についてはよく考える必要があります。
私はこのタイミングで、一度キャリアを棚卸しして、人生初のキャリア設計をしています。
50代は自分でキャリアをプランする
若ければ、企業の制度移行に合わせて、自分のマインドも変えていく選択肢はあります。
キャリア自律についてなかなか踏み切れない企業を待つ時間は我々50代にはありません。
今からでもすぐに、自分のキャリアプランの検討を開始してください。
キャリアプラン、といっても、したいことを長期的に考えればいいわけです。
日本は成長しなかった30年間かもしれませんが、あなたという個人には必ずスキル・知識の資産が積み上がっています。
まずは、それを整理してください。
書き出してみてください。
そして、私に教えてください。
私のスキル・知識の資産と合わせて、何かできないかを考えてみたら面白いと思いませんか。
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